中国酒家 貘

ビルの地下にある。

同ビルには、書店の「芳林堂」が入ってるので、よく足を運ぶ。

ここの地下には、イタリア料理店「文流」も営業しており、三十余年続く老舗の風格を漂わせている。

一方、「中国酒家 貘」は、昨年、あるいは一昨年だったろうか、オープンして間もない。

もと、人気ラーメン店「ぶぶか」があった場所だ。

開店当初の店名「餃子楼 貘」が、少し似ていることから「餃子荘 ムロ」を思い浮かべたが、出している餃子のタイプはまったく異なる。

高田馬場の食シーンにおいて、異様な存在感を放ち続ける、開店半世紀オーバーの超老舗「餃子荘 ムロ」については、いつかそのうち書こうと思っている。

さて、「貘」の話である。

店名の枕は「餃子楼」から「中国酒家」に変ったが、メニューの中心が餃子であることに変りはない。

ここのは、焼餃子も水餃子も、大ぶり。

皮がもっちりしていて、餡がジューシー。噛むとスープがジュワーっとあふれる。というタイプの餃子だ。

記憶があまり定かでないのだが、開店当初は、ここまで「噛むとスープがジュワー」、を強調した餃子ではなかった、気がする。

これを黒酢と生姜でいただく。

度々開店当初との比較ばかりで申し訳ないが、初訪問のころは、各テーブルに黒酢の大瓶が一本ずつ、ドンドンと置いてあって、それだけで、「おっ、いいね」という感じがあった。

現在、黒酢は醤油さしに入っていて、ま、これはこれで問題なし。生姜に関しては、針生姜が餃子の皿に乗ってくるスタイルから、みじん切りの生姜が各テーブルに置かれた壷に入っているスタイルに変更。生姜をたくさん使うのが好きなので、これはとても嬉しい。

餃子のほかに、円盤に焼かれた小麦粉の生地で、卵と韮の具をサンドイッチした鶏卵合子などもあり、個性を出している。北京風の点心だそうだ。

注文したことがないが、上海式小籠包もある。

さらに、この店がいいのは、以上の点心類に加えて、普通の中国料理が美味しいこと。

豆苗の塩炒め、家常豆腐、四川風の辛い羊肉水煮、トマトと卵の炒め…、といった料理を、餃子類とともに必ず注文する。

そして、シメには、炸醤(ジャージャン)麺。

餃子や炸醤麺、というと、やはり北京だろう。

料理人は北京の人だろうか。

変わったところでは、熊本の太平燕も出していたりして、ちょっと企画モノっぽい感じもするのだが、しっかり店のキャラクターをアピールしている。

太平燕が、もともとスープワンタンのような、福建省福州の郷土料理であり、日本で変質して麺料理になった、という事実を知るきっかけにもなった。

まだまだ面白いメニューがある。

おなかに余裕があったら、試してみてほしいのが、バースーと呼ばれる中国式デザートで、漢字では「抜糸糸」(漢字二文字で、二文字目は糸がふたつの日本では使用されない漢字)と書く。

簡単に言うと、大学いもの、バナナ版。

飴がけバナナだ。

これと一緒に出てくるのが、冷たい水が入った椀。

この冷水にバナナを一回くぐらす。

すると、飴が冷えて、固まる。

どうなるかというと、飴はカリカリ、バナナはふんにゃり。

カリふにゃ! な食感が味わえるのだ。

どうというものでもないが、ちょっとした食後の楽しみである。

さてさて。

この店のお楽しみ、ダメ押しで、さらにもうワンアイテム。

店内の有線が、なぜかいつも80年代ヒットチャートである(笑)。

先日他界したマイケル・ジャクソンをはじめ、プリンス、マドンナ、シンディー・ローパー、ジャーニー、ホール&オーツ、ワム!、ポリス、デュラン・デュラン…といった懐かしいのが、何故か毎度かかる。

はっきりいって、ほとんど一緒に口ずさめたりするので、なんだか楽しい。

高田馬場駅前、ロータリー向こう、「F1ビル」の地下1階。

a0130529_22213366.jpg
[PR]
by aroyaroy | 2009-08-31 22:30 | 高田馬場


<< 餃子荘 ムロ (1) とん太 >>